Windows Script Encoder は使うべきではない

Windows Script Encoder は、VBScript または JScript で書かれたスクリプトを暗号化するツールだ。とはいえ暗号強度は低い。ドキュメントには以下のように書かれており、つまり「ぱっと見ではわからない」程度でしかないということだ。

ただし、このツールのエンコード処理は、コードがユーザーの目に触れるのを防ぐことを目的としており、エンコードされた内容がハッカーによって解読されるのを防ぐことを目的としているものではありません。

ここでは「ハッカーによって解読される」という、ミスリーディングで責任逃れな表現になっているが、客観的に言えば、「ぱっと見では読めないが、解読しようと思えば誰でも解読できる」ということになる。例えば以下のサイトでは、ソースを貼り付けるだけで復号化することができる。

Script Decoder
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/5101/madelin/scrdec/scrdec.html

したがって、よっぽど特殊な状況でない限り、隠すという意味では Script Encoder による暗号化は意味がない。「気付きにくくする」程度だろう。「偽りの安心感」を得てしまう危険性を考えると、製作側としてはむしろ使うべきではないと思う。使うとしても、他の方法とがっちり併用する必要がありそうだ。