「アクロイド殺し」を読んだ

先日、暇つぶしの手段が必要になって、書店でアガサ・クリスティの「アクロイド殺し」を買った。
特に読みたかったわけではないんだけど、ミステリの売り場で赤い背表紙がずらっと並んでいたのが目についたので、たまたま買ってみた。せっかくだから「そして誰もいなくなった」を読んでみようかと思ったのだけど、書棚になかったために「アクロイド殺し」が繰り上げ当選になった。

感想

先週末から今週前半まで。実際に読んだのは2010年に出版されたもの。初版は2003年。


古典ミステリを読みますシリーズ。エルキュール・ポアロ氏が登場する作品です。

おそらく7年程前に翻訳されたのでしょう、携帯小説ほどでないにしろ、やはり日本語が新しくて非常に読みやすいところがあります。現在では一般的ではない熟語も出てきませんし、「ゃゅょっ」が「やゆよつ」になっていたりもしません。カタカナの「ァ、ッ」はもちろん出てきます。キャロライン(Caroline)という登場人物の名前、昔だったらカロリンとでもするでしょうか。

で、読んでいくと、これまた強烈に引き込まれていくのですが、上記のように読みやすいためサクサク読み進めることができました。ポアロ氏のキャラクタは、最初は大暴れなのに、物語が進んでいくにつれてそんなことはなかったかのようになっていきます。事件がなかったことになっているというわけではなく、カボチャ投げがです。

録音機が出てきたのにはちょっとびっくりしました。


読み始めてから「ネタバレを見てしまったことがある」ことに気づいたので、先が読めていた部分がありました。それでも、途中の推理の経過や登場人物の描写などが面白くて、全く気になりませんでしたが、今後はネタバレに注意します。当分はクリスティ女史の作品を読んでみたいと思います。