最近観たもの、読んだもの、遊んだもの

メモ。2012 年 2 月以降に観たものと、読んだものと、遊んだもの。

ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦

iTunes で観た。過去の戦隊シリーズが登場する「海賊戦隊ゴーカイジャー」の映画版。

この年で子ども向けの特撮をお金払って観る、ということに抵抗があったけど、気になってついに観てしまった。終盤でサラリーマンが子どもの頃を思い出して、当時遊んでいた玩具に力を与える、みたいなくだりはよかった。ありがちかもしれないけど、自分も特撮の玩具を買ってもらったりしていたこともあるし。こういう「忘れてしまっていた昔の気持ちを思い出す」みたいなシーンが好きなのかもしれない。

TIME/タイム

iTunes で観た。自分が死ぬまでの時間が通貨代わりになった世界を描く SF 作品。

雰囲気が気に入った。内容についても特に不満に感じなかったので、後でググったら酷評が多くて驚いたくらい。悪役側の警備が手薄過ぎるだろ、というツッコミは同感だったけど。あと一歩のところでお姉さんが亡くなる場面は、一見悲劇のシーンに見えて主人公のわがままの結果、と最初は感じたけど、現実の僕らも似たようなものかもしれない。

全体的に寓話っぽい面があると思っていて、どこかのブログにあった「クライマックスのところはもっとこういうわかりやすいハッピーエンドにすればよかったのに」的な意見には共感できなかった。「俺達の冒険はこれからだ!」的なわかりやすいラストシーンが他から浮いている印象を受けたのもそのためだと思う。

アイアンマン、アイアンマン 2

アイアンマン2 [Blu-ray]

アイアンマン2 [Blu-ray]

iTunes で観た。大会社の社長がパワードスーツに身を包んで活躍する、アメコミ原作のハリウッド映画。

ここまで観たものが特撮、SF と来て、また特撮。そういうのが観たい時期だったからだけど、人間ってどういう心境だとこういうのを観たくなるんだろうか。幼児退行したいとき?

前から、デザインかっちょいいなぁ、そのうち映画のを観たいなぁと思っていた作品。やっぱりかっちょよかった。2 の最初の方、レス途中で襲撃されたシーンでのパワードスーツ装着シーンがめちゃくちゃかっちょよかった。

海賊戦隊ゴーカイジャー VS 宇宙刑事ギャバン THE MOVIE

海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE【Blu-ray】

海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE【Blu-ray】

iTunes で観た。これもゴーカイジャーの映画版で、今度は「宇宙刑事」シリーズとのコラボ。

僕が子どもの頃に観ていた特撮モノは、戦隊シリーズだとサンバルカンからで、それ以外だと宇宙刑事の三部作だったので、ノスタルジーを期待して観たんだけど、実際にはそれほど浸ることはできなかった。当時の内容をもうあまり覚えていないというのが最も大きいけど、唯一印象に残っている「魔空空間」の不気味さが本作ではあまり感じられなかったことや、ゴーカイジャーギャバンがやたらお互いに相手を持ち上げる様子をちょっと冷めて観てしまったこともあるかも。ちょっとは大人になったってことだろうか。

ギャバンの頃って、子ども向けの特撮番組が夜にやっていた。うちの母がたまに、「家族がみんな先に寝た後に、あんたが一人で正座して観て、最後に電気を消して寝てたのよ」という当時の話をする。敵の造形のおかげで母にとっては気持ちの悪い番組という印象だったようだけど。今の子どもも、一人で早起きして観てたりするんだろうか。

失はれる物語 (乙一)

失はれる物語 (角川文庫)

失はれる物語 (角川文庫)

電子書籍アプリ BOOK WALKER で読んだ。

短編集。気に入ったのは最初の 3 つかな。「Calling You」は、頭の中の携帯電話というアイデアが面白かった。これだけで長編にもなりそう。「失はれる物語」は現実にあり得る話だと思って読むとかなりキツイ。つい先日「脳スキャンを使い、12 年間植物状態だった男性との対話に成功」というニュースを読んだときこの作品を思い出した。「傷」は、最終的に主人公が期待に応えてくれてほっとしてしまった。読む人によって、主人公と友達のどちらのようになりたいかが違うような気がする。

バトルシップ

iTunes で観た。地球にやってきた異星人との戦いを描くハリウッド映画。

実写映画版「トランスフォーマー」と同じ制作会社ってことで観てみたかった作品。お金がかかってるのは間違いなくて、観てて楽しめたのも確かだけど、作ってる側にもいろいろ事情があるんだろうなと思わされた。トランスフォーマーでは主に空軍が目立ってたから今度は海軍だ、と言ってゴリ押しした偉い人がいそう。あと、トランスフォーマーに続いて日本で話題になってほしいから日本人俳優を入れようと提案した偉い人もいそう。

S&M シリーズ (森博嗣)

すべてがFになる (講談社ノベルス)

すべてがFになる (講談社ノベルス)

電子書籍アプリ 紀伊國屋書店 Kinoppy で読んだ。大学の助教授とお嬢様学生を主人公にしたミステリのシリーズ。1 作目の『すべてが F になる』から 10 作目の『有限と微小のパン』まで読んだ。

「理系ミステリ」と呼ばれて、1 作目の発表当時に話題になっていたのは知ってるんだけど、なんとなく気になったまま読みそびれていた。今回たっぷり読めて満足した。

最も意表を突かれたのは 8 作目の『今はもうない』なんだけど、そこには理系あんまり関係なかったので、なんか申し訳ない気もする。内容的に、これをいきなり読んでもダメで、1 作目から順に読んだ人がもっとも楽しめる作品だと思うので、人に勧めるのは難しそうだな……。ネットで「確かに S&M シリーズだな」というコメントを読んで、なるほど! と唸らされた。

JORGE JOESTAR (舞城王太郎)

JORGE JOESTAR

JORGE JOESTAR

昨年から行われている『ジョジョの奇妙な冒険』小説化企画の第 3 弾。

面白かった。途中から突然ぐわっとスケールが大きくなったりするあたり、原作マンガでも味わったことのある「おおっ」感だったし、作者がジョジョ大好きなのも強く感じられた。Amazon のユーザーレビューでは「こんなのジョジョじゃない」という感想が多いようだったけど、そうは思わなかった。原作者が書きそうな話を原作者が書きそうなテイストで書くだけなら、わざわざ小説化する価値はないはず。あえて言うなら九十九十九はいらなかったかな。舞城王太郎作品を読んだことがないのに「これって作者が他の作品から持ってきたキャラかな」と気づけてしまったくらい浮いていたから。あと、終盤の展開がややこしくて状況を理解しきれなかった。

小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団 (瀬名秀明/原作: 藤子・F・不二雄)

小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団

小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団

電子書籍アプリ 紀伊國屋書店 Kinoppy で読んだ。大長編ドラえもんの「ノベライズ」版。

JORGE JOESTAR』の後に読んだので、著名な作者ならではの新しい魅力が足されていることを期待して読んだけど、その点ではちょっと肩すかしを食った。原作を忠実にかつきっちり小説化していて、その意味では満足度高いんだけど。

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 PSP the Best

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 PSP the Best

PlayStation Store でダウンロード購入した。密室化した校舎に閉じ込められた高校生が殺人事件を起こしたり解決したりするノベル系アドベンチャーゲーム

発売当時にゲーム関係のニュースサイトで高評価だったのを横目で見ていて、最近 iOS 版がリリースされたので体験版をプレイしてみたんだけど、操作性が悪かったので、結局 PSP でプレイした。ストーリーをクリアするところまでやったけど、不快に感じるシーンが多すぎたので、続編はやらない。もっと若い時だったら、何も考えずに楽しめたのかもしれない。中盤、状況が変わったあたりで「お、面白くなってきた」と思ったけど、最終章も自分には合わなかった。斬新なゲームという評価が多かったように思うけど、最終章で登場人物が主張することが斬新でも何でもなかったのと、その割に何度も同じような言葉を繰り返すので、それまでセリフはできるだけ飛ばさずに聞くようにしてたんだけど、つまらなくなってきてついに○ボタンを連打してしまった。

デッドライン――ソフト開発を成功に導く 101 の法則

デッドライン

デッドライン

電子書籍アプリ 紀伊國屋書店 Kinoppy で読んだ。ソフトウェア開発プロジェクトの運営に必要なポイントを小説形式で解説している。

誘拐された主人公がとある国でプロジェクト管理者として雇われる話。プロジェクトメンバーの技術力には問題がない、仕様がはっきりしている、費用は潤沢で人事やスケジュールについても全権を与えられている、といった理想的な前提条件が冒頭で満たされるので、以降で発生するのはすべてプロジェクト運営の問題である、という構造になっていて、読みやすかった。

本編中で示される 101 のポイントをすべて覚えて活用するのは大変そうだけど、分析して仮説をおいて、短いスパンで検証をすることが大事、というのが全体の根底に置かれていたように思う。

逆転裁判 (映画)

iTunes で観た。法廷を舞台にしたアドベンチャーゲームの映画化。

この映画のノベライズ版というのを以前に買って読んだんだけど、失敗だった。映画版もあまり面白く観られなかった。山野がカツラを投げてナルホドくんの顔にあたるという原作再現で笑ったところが、自分の気持ちのピークだった。時間が短すぎたのか、全体的に説明不足でカットをつないで話がどんどん進んでいくので、逆転裁判で自分が好きなところが映画版でどうなっているかを味わう余裕がなかった、という感じだろうか。ナルホドくんの慌てっぷりや、ヤハリの楽観っぷりは原作のテイストがうまく再現されていてよかったので、仮に続編が作られるとしても同じ役者さんでいいと思う。

探偵は BAR にいる (映画)

iTunes で観た。北海道を舞台にしたハードボイルドノベルの映画化。

原作未読だけど、問題なく楽しめたと思う。雪景色が印象的だった。大泉洋で北海道の話っていうのは、どっちが先だったんだろうか。やっぱり大泉洋が先? 痛そうだったり暴力的だったりするのは苦手なんだけど、ハードボイルドだとしたらしょうがないのかな。日本でハードボイルドをやるとギャングじゃなくてヤクザが出てくるのか、ということに驚いた。それくらい日本のハードボイルドを読んだことがないんだけど、普通に面白かった、という感じ。