研究者 or 記者の現実離れが深刻になっているのではないか

どうでもいい話。

 大学生の3人に1人は、「春はあけぼの」の意味が分からない――。国立国語研究所の島村直己主任研究員らの研究グループが17日、千葉市で開かれた日本教社会学会でこんな調査結果を発表した。
 現代文は高校生より正答率が低く、研究グループは「大学生の活字離れが深刻になっているのではないか」としている。
 調査は今年6〜7月、国立大5校と私立大3校の1〜4年生までの約850人に実施。古文4、現代文2の計6問を出題し、2年前に高校生1〜3年生約1500人に実施した同一問題での調査結果と比較した。
 それによると、古文では、枕草子の「春はあけぼの」の意味を「春は夜が明け始めるころが素晴らしい」と正答できた大学生は62・9%。松尾芭蕉の俳句「古池や 蛙飛び込む 水の音」の「蛙」について、「カエル」と答えたか、「かわず」という正しい読み方を答えた学生は65・3%だった。
 また、童謡「赤とんぼ」の「負われて見たのは」の歌詞の意味を「背負われて見たのは」と正答できたのも61・6%にとどまり、「追いかけられて見た」という誤答が目立った。唱歌「夏は来(き)ぬ」については、「夏が来ない」と逆の意味にとらえた学生が多く、正答率は47・8%と半数を割った。

読売新聞 -「蛙」?知らない大学生35%

「活字離れ」が起きる前のデータがなくても、「深刻になっているのではないか」とか言っていいの? しかも、この記事には「2 年前の高校生」の正答率も載ってないし (元の調査発表ってどこかで読めるのかな?)。対象がどういう層なのかもわかんないし。
「春はあけぼの」について大学生の正答率が低かったのは、単に古文が人気ないだけでしょう。高校生の方が正答率高いとすると、その理由は「中高の古文の授業でやったから。受験を控えて勉強してる時期だから」だと思う。それが大学生になると忘れられて正答率落ちるんなら、活字離れじゃなくて別の問題じゃないかなぁ。
「蛙」を読めない人が 35%、とか聞いて「うわー、深刻だ」とか「そういえば、○○みたいな簡単な言葉も知らない人が多いよねー」と言ってる人がいるとしたら、「自分の常識は他人の常識だと思っていました」というだけの話だし。
とりあえず、客観的なデータとしてはまったく参考にならない記事だったので、新聞記者の統計学離れが深刻になっているのではないかと懸念しています。