前の記事で書いたけど、小説『日本沈没』を読むにあたり、目で読むのではなく、iPhone の読み上げ機能を使って耳で楽しんだ。
その中で、ちょっと変な読み上げがあったので、紹介したい。
「デスク」に力が入る
「課長は、デスクの前に腰をおろした。」というような文章で、「デスク」のところだけやけに力の入った読み方をする。
吐き捨てるように「デスクッ!!」と読み上げる。何か恨みでもあるのだろうか。
ちなみに、iOS では読み上げる声が複数用意されている。どういうわけか、この現象は「Siri (男性)」では起きて「Siri (女性)」では起きない。
また、その「Siri (男性)」でも、前後の文章によっては普通に読み上げてくれるようだ。例えば、「デスクの前に腰をおろした」だけだと普通の「デスク」なのに、先頭に「課長は、」を付けた途端「デスクッ!!」になる。
「ええ」の読みがおかしい
時折、やけに元気な声で「ハーイ!!」と読み上げられることがあった。
『日本沈没』は寝る前に楽しんでいたので、部屋の電気を消して、音量も絞って読み上げ音声を聴いていた。それなのに、こっちがウトウトしかけた頃に突然声量が大きくなって「ハーイ!!」と来るものだから、びっくりして目が冴えてしまう。
どうやら、会話文で誰かが「ええ」と返事すると、「ハーイ!!」と読み上げられるらしかった。
さらに、再現しようと思って iPhone のメモアプリで読み上げを試していたら、「ええ」を「アップル」と読むケースもあることがわかった。わけがわからない。
どちらになるかは、これも前後の文章によるようで、直前に「。」で終わる文章があると「ハーイ!!」に、ないと「アップル」になるっぽい。
前述の「デスクッ!!」が「Siri (男性)」のみだったのに対し、「ハーイ!!」や「アップル」は「Siri (女性)」でも起きるようだ。
実際の様子がこちら
この話、面白いのでそのうちどこかで話したいなと思っていたら、ちょうど Twitter で iOS の読み上げ機能を使って遊ぶのが流行り始めた。
いいタイミングだなと思って、実際に録画してツイートしてみたのがこちら。
iPhoneの読み上げ機能、「デスク」に恨みがこもったり、「ええ」の読み方がおかしかったりするのは、なぜなのか。 pic.twitter.com/ZKl8dnjiQD
— DebugDragon (@DebugDragon) November 7, 2018
再生回数と比べてみるに、だいたい 1〜2% くらいの人が、面白がってリツイートやいいねをしてくれているようだ。「細かすぎて伝わらない」系の面白さってことかなあ。
変な読み方は 3 ヶ所あるわけだけど、リツイートしてくれた人の反応を見ると、最初に出てくることもあってか「デスクッ!!」の人気が高いっぽい。
おまけ: 電子書籍の読み上げについて
iOS に読み上げてもらうときの操作方法は、何種類かあるらしい。
- 読み上げたいテキストを選択して、メニューから「読み上げ」を選ぶ
- 画面の上端から、2 本指で下にスワイプする
- AssistiveTouch のアクションで読み上げ
- VoiceOver で画面全体を常に読み上げるようにする
僕は、2 本指スワイプで読み上げるやり方が一番楽なので、これを使っていた。Kindle で書籍を開いて 2 本指スワイプするだけで、読み上げが始まる。
ただしこのやり方だと、iOS 標準の機能で画面を録画する時に、読み上げ音声が入らない。テキストを選択してメニューから選ぶやり方だと入る。