アクション苦手な人間がこの先生きのこるには

以下雑記。というか愚痴。


僕はアクションゲームが極端に苦手だ。スーパーマリオブラザーズは最初のクリボーで何度もやられるし、モンハンでは一人で 3 死する。正確には、アクションだけじゃなくて、格闘とかレースとか、リアルタイムな操作が求められるゲームはたいてい苦手だ。僕の人生でアクションゲームをクリアしたのって、今回の ENSLAVED で通算 2 回目くらいだったと思う。
原因はいろいろある。反射神経が極端に鈍い。考えるのも遅い。画面内の状況を落ち着いて把握できないので、「何回かやればコツがつかめるはず」という当たり前のはずのことさえ当てはまらない。もしもゲームに「速度を 25% に落としてプレイする」みたいなモードがあればなんとかなるのかもしれないけど、世の中そんなゲームはまずない。あまりに下手すぎて楽しめないので、これまでプレイしたゲームの大半は RPG だった。戦闘時にコマンド選択中も時間が進むとか、ミニゲームでレースが始まるとかってのはあるけど、まぁたいていの場合は自分の好きなペースで操作すればよかった。今までは。
そもそも RPG にリアルタイム性が少なかったのは、先祖にあたるテーブルトーク RPG が非リアルタイムゲームだったからだと思われる。テーブルトーク RPG は、ボードゲームやカードゲームと同じように、人間同士が向かい合ってゲームをする形態なので、そもそもリアルタイムに行動を採るようなシステムが採用できなかった。コンピュータゲームに RPG が持ち込まれてからも、マシンの処理性能が足かせとなって RPG はリアルタイム性の乏しいままだった。登場人物とリアルタイムに会話する場面を演出できないので、いったんゲーム内の時間を止めて操作を受け付けなくし、「イベントシーン」として表示した。「印象に残る物語」を語るためにはそれが効果的だった。
ところが、現在のコンシューマゲーム機や PC では、リアルタイムに演出を行うことが可能になってしまっている。グラフィックもプリレンダリングムービーの必要がないくらいリアルになっているし、NPC の AI も高度になってきた。戦闘中にピンチになったら「仲間が助けに入るムービーが挿入される」のではなくて、実際に仲間が「待ってろ! いま治療してやるからな」と言いながら回復してくれたり、「いったん下がるんだ!」と言いながら援護射撃してくれたり、ということが当たり前になってきている。当然、後者の方がグッとくる。
リアルタイム性を持った RPG が、これまで存在しなかったわけじゃない。特に海外ではふつーにあったらしい。でも、日本では非リアルタイムな RPG (今でいう JRPGオールドスクール RPG) が幅をきかせていたので、それほど目立たなかった。それが、HD 機が登場したあたりから「ゲームを売るなら世界を視野に入れないと開発費の元が採れない」そして逆に「世界を視野に入れて開発されたゲームが日本でも人気を博す」ということが増えてきたため、「いまどきイベントシーンを多用して、わざわざプレイヤーのテンション下げるとかw」みたいな状態になりつつある。
リアルタイム性に富んだ RPG を作る場合、「でも戦闘はコマンド選択で」なんてするのは意味がない。剣をふりたければプレイヤー自身に剣をふらせればいいんだから。というわけで、市場に出回る大作 RPG のほとんどは、いわゆる「アクション RPG」になった。
話を最初に戻すと、僕はアクションが苦手だ。しかし今後の主流はアクションだ。今後もゲームを存分に楽しんでいくには、アクションに慣れなければならない。さもなければ、「面白そうなゲームは諦めて、それほどでもないけどアクションが要求されないゲームで妥協する」という生活が待っている。恐ろしい。
以上のようなことをつらつらと考え、Xbox Live! マーケットプレースで自分にも楽しめそうなアクションゲームを探した結果、出会ったのが ENSLAVED の体験版だった。最後まで楽しめてよかった。またそのうち、よさそうなアクションゲームがないか探してみようと思う。